賃貸併用住宅の容積率がオーバーしていて予想以上に登記費用が掛かりました

新築で家を買う人にはあまり関係がないかもしれませんが、中古で家を買う場合には、前の持ち主が登記関係の手続きをしっかりやっていなかったということがあります。

新築で購入すると、土地は移転ですが家屋は「保存」手続きになるので、一から全部新規になります。

自分の場合も基本的な部分では問題がなかったのですが、増築に関しての登記が未登録ということで、費用が想定外にかかってしまったという話をします。

まあ昔の登記関係って結構いい加減だったんですね、というお話です。

物件の表記上は問題がなかった

最初にネット上での物件探しをしたときには土地の広さが約60坪、建物の大きさは約55坪ということで、その時点での表記上の容積率には問題がありませんでした。

まだその時は建ぺい率や容積率については、漠然とした知識しかなかったので、容積率オーバーについても問題点などは意識しておらず「土地の面積よりも家が小さいからまあ大丈夫だろう」程度の認識でした。

今では住宅の用地や用途を多少なりとも勉強しましたが、知っていると知らないとでは大違いですね。
こういうことは。

最初に家の内見をしたときも広さは結構あるなと思いましたが、前にも書いたとおりに3階部分が屋根裏的な構造になっていたので、そこの面積が未登記の部分があるという話だけは聞いていました。

屋根裏といっても天井は実は大半の部分は2メートル以上あるので、建築上の屋根裏部屋には該当せず、普通の居室として家の面積に含まれてしまうのです。

ちなみに屋根裏といえるのは天井高が1,4メートル以下です。
実際にこの天井高の部屋を使おうとすると、ロフト付きの物件に住んだことがある人はイメージできると思いますが、狭くて熱がこもりやすい上に、日光を一番受ける場所になるので、夏はとても使えたものじゃないんですよね。
物を置く場所としても、熱や日差しの影響を考えなければいけません。
でも2メートル以上あると、そこまで熱の影響は考えなくて済みます。(暑いことは暑いですけどね)

さらに実際に売買をすることになり、不動産屋の方の調査でわかったのか、売り主が不動産屋に正確に後から伝えたのかは定かではありませんが、、、一度2階の寝室を増築しており、そこも未登記になっているということでした。

家を建てたときは、容積率が90%だったらしいのですが、その後緩和の動きがあり、容積率が100%までOKになったので、その時に増築をしたものの、特に登記の手続きは行っていなかったようです。

そのため、もう一度測定をし直すと全部で66坪ほどの建物面積隣、容積率をオーバーしてしまうという話を二度目の内覧の際に聞きました。

そこで「じゃあ、やっぱり無理です」という気には自分の方ではなりませんでしたが、売り主の方は多少気にされていたそうです。
そのこともあってきっと100万円割引をしてくれたのでしょう。

とりあえずその場で不動産屋に「登記関係の費用がかかるかもしれません」という話は聞きました。

容積率をオーバーしている何がデメリットなのか

そして登記関係の問題がわかったのは、住宅ローンの審査に入るときでした。

住宅ローンは物件の担保能力を見て、融資するかどうかを判断するので何か問題がある物件の場合は融資が受けづらくなります。
自分の住宅の場合も「容積率オーバー」ということで問題のある物件ということになっていると聞きました。

その間に売り主の方も土地家屋診断士に調査を依頼して、正確な土地と家屋の面積の測定を行っていたようです。

不動産屋が言うにはこの費用を買主が負担しなければいけないこともあるようですが、この物件の場合は売主の方の登記ミスということで、先方で負担をしてくれました。

不動産情報サイトで物件情報を見たときは180平方メートルほどの家だったのですが、 家を建てたときは140平方メートル扱いだったようです。

・2階の増築の未登記
・3階の屋根裏部屋は通常の居室扱い

ということで、最終的に200平方メートル以上の家ということになりました。

物件に瑕疵があるということで、一般的な金融機関での融資が受けづらく、そこで融資を行ってくれる可能性が高いということで紹介されたのが、協同住宅ローンでした。

今のこのマイナス金利による超低金利住宅ローンが当たり前のご時世では0.7%ぐらいの金利も珍しくないのですが、残念ながら悪い条件の物件でも融資をしてくれる金融機関は、金融機関側のリスクを減らすために金利は高くなってしまいます。

一応、一般的な金利が2.45%のところ、妻も働いているということで、軽減条件を最高まで適用できて、1.775%まで金利を下げてくれるということでした。

また一般的な住宅ローンでは、団信への加入は必須ですが、協同住宅ローンの場合ははじめから団信の加入料が込みということでそれを含めたら、一般的な住宅ローンとそこまで差がないとも言えるぐらいの金利差には落ち着きました。

フラット35の35年固定が今は1.1%で、フラット35は団信の加入料は別になっているので自分の場合は実質の金利が1.45%ぐらいと考えることができるでしょう。

ただ変動の可能性もあるプランなので、今後上昇することも考えられます。
今のうちにできるだけ返しておきたいですね。

容積率をオーバーしているとどれくらいの費用がかかるのか?

住宅ローンでいえば、安いものより年間0.35%ほどの差になりますが、まあどうせ前倒し返済を行っていけば、そこまでの差ではないし、長期的な話なのでそれほど直近の出費にはなりません。

土地家屋調査士費用も負担をしてもらいましたが、登記に関する費用はそれなりの額になりました。

まず登記に関する手続きも土地の登記の移転、家屋登記の移転、その上で面積が大きく増えたことによる移転手続き、さらに賃貸住宅が入っているということで、それに関する登記のし直しも含まれるので、司法書士への依頼費用が多くかかるということでした。

普通中古を買っても土地と家屋の移転手続きのみで、5万ぐらいが多いということですが、今回は不動産屋の話ではやることが多かったので15万ぐらいかかることに。

税金関係が55万ということで、登録免許税を含むと、登記費用は約70万円にもなりました。

中古なので登録免許税の軽減条件もあまり適用されずに、この値段となりましたが、まあ土地もそこそこ広いので仕方ないかとそこは妥協をしました。

司法書士に依頼せずに、自分で登記関係の手続きをすればこの分の費用は節約できるわけですが、まあ勉強するのも面倒だし、妻にも任せられないので、ちょっとでも「こういう勉強をした経験がある!」という人以外にはあまりおすすめできないですかね。

なお余談ですが不動産の取得に伴う、もう一つの大きな税金である不動産取得税は、翌年の4月頭に通知が来ることが多いようです。
不動産取得税は露骨に新築を優遇し、中古は優遇されずに費用がかかるので、新築はほとんど税金がかからないことも多くなっています。
しかし我が家の場合は中古築30年なので50万はかかると言われています。
もちろん住宅購入費用の中に見積もってはいますが、登録免許税と不動産取得税の2つを、家の購入時に取られるのはなんか税金の二重取りみたいで納得がいかない感じですよね…。

また家屋の面積が140平方メートルから200平方メートルと約1,5倍になったのでその部分の固定資産税もかなり増税ということです。
う~ん今から頭が痛い!

まとめ

というわけで、中古住宅の購入で土地や家屋の測定をやり直さなければいけない、さらに容積率オーバーだった場合には、

・良い条件での住宅ローンの融資が受けにくい
司法書士費用が通常よりも2~3倍かかる
・測量の費用を自分で負担をしなければいけない可能性がある
・もし売ることになった場合に、あまり良い条件がつかない
・今後の増築や改築も難しい などのデメリットがあります。

それでもまあ住める限りはこの家に住み続けるつもりですし、幸いに築30年ながらも非常に状態は良いので外壁塗装と一部の水回り、リビングの壁紙の張替え程度のリフォームで済みました。

次は新居購入手続きと並行して行っていた、アパート運営の話について触れていきたいと思います。

賃貸併用住宅購入に向けた資金計画から売買契約まで

家を買うまでには不動産屋、そして売り主との何回かの交渉がありました。
と言っても特にトラブルが合ったわけではなく、これに関しては至って普通のやり取りに終始したと思います。
多少手がかかったのは資金の調達ぐらいでした。

住宅ローンが思うように借りられない!?そんな時にどうしたか

二回目の内覧の後に、家族、両親、不動産屋と話し合いを行いました。
そこで100万円値引きをしてもらい、3880万円になったこと、それ以外の諸費用と、どれくらいの住宅ローン資金が必要かなどを話しました。

夫婦で貯金をしていてそこから払おうと思っていた額は600万円程度。
さらに自分の貯金からは300万、妻からは100万の合計で1000万円を払おうと思っていました。

諸費用は家を買う前に、大まかにネットのサイトなどを見て把握していたのが「中古の場合10%ぐらい家の代金以外にも覚悟をしておいたほうがいい」ということでした。

そうなると約3900万円に加えて390万円、最終的に4300万円ぐらいとなります。
しかしまあ10%はかなり多めに見積もっての話ともありましたので、まあ4200万円ぐらいかなと思っていました。
そうなると住宅ローンで3200万円借りなくてはいけません。

また親を連れてきていたのは、もちろん資金援助をしてもらうためです。
親の話だと「じゃあ毎月10万送金するから、それで住宅ローンを払っていけばいい」とのことでした。

自分としては、借入額が大きいままだと、金利が増えてしまいもったいないと思っていたので、なんとか住宅ローンの借入分を減らしたいと思っていました。

そこで親にちょっと工夫をして交渉。
この時の金策と購入資金計画ですが、私の年収が当時450万ほどでした。
不動産屋からは7倍程度まで融資を受けられる可能性が高いということで、まあ3200万というとギリギリのラインであり、少し足りないかもしれない可能性もありました。
(自分の貯金から更に出せばなんとかなるラインでしたが・・・)

また副業も多少していたので給料以外の収入もあったんですが、それは証明する書類がまだよくわからず無かったので、年収にプラスできるものではないということもあります。

ただ妻がまだこの時点では正社員として勤務をしているので、そのことがプラスになり、多少の融資額の増額もありそうだという話もありました。

ただ金利の支払いは少ないことに越したことはないので、親には「恥ずかしながら年収が少ないので、住宅ローンをギリギリまで融資してもらってもお金が足りない、毎月の資金援助よりも、最初にどかっと大きな金額をもらえないか」と話しました。
親もちょっと意外そうな顔をしていましたが、「ここをどうかしないと、家が買えないかもしれない」と訴え、何とか了承を得ました。
そして親から400万円の援助を受けることに成功。

不動産屋との話で、住宅ローンは2800万円の融資を受けることになりました。
その資金計画ができた後は住宅ローンの事前審査を行うという指示を受けます。
結構ここで用意しなくてはいけない書類が多く、リストアップしてみると、、、

  1. ・これまでの職歴を記載した職歴書を自分で用意
  2. ・過去三年分の課税証明書
  3. ・私と妻の源泉徴収票
  4. ・私の健康保険証
  5. ・不動産屋に用意された個人情報同意書

を提出しました。

特に課税証明書は前に住んでいた豊島区からのものも用意しなければいけなかったので、ちょっと手間がかかったのを覚えています。
この時点で1月末でした。
結構不動産屋が「早く書類を要していただかないと、事前審査が通らない可能性があります」と急かしてきました。
自分はあまり深いことを考えていなかったのですが、早く決めたいというのもあったのですかね。

最終的な住宅購入資金の内訳です。

  • 我が家から1000万
  • 親に400万
  • 融資を2800万

の4200万円を用意することができました。
なお、親にはその後毎月5万円贈ってもらっています(笑)
住宅関係の資金援助はその時はまだ国の相続関連の法律をよく知らなかったのですが、親が調べてきてくれて700万円までは非課税ということでこのことは問題なし。
ただし翌年申告はしなければいけません。

住宅ローンの事前審査の結果は、3日ほどで来て無事OK。ということでなんとか資金調達はできました。

売買契約を結ぶ

住宅ローンの事前審査も了承がおりたので、その次の週末に売買契約を結ぶ事になりました。
ここで初めて売り主のご主人と出会いました。

不動産屋から用意することを求められたのは手付金として300万円。
こんな大金を持ち歩いたことはなかったので、当日は緊張しましたね。笑
その後初めて知ったのですが、手付金の金額にも相場というか、中古住宅では10%以上は預からないというのがあるんですね。

仲介手数料の半額として66万円程度。
売り主に支払う金額で250万ぐらいだったと思います。
あと100万円値引きしてもらえたので、仲介手数料が3万円ぐらい安くなったのはさりげに嬉しかったです(笑)。

やっぱりこの時点では不動産関係の法律なんかろくに知らなかったので、相手の方と一緒に3時間ぐらい不動産屋の説明を聞くだけでした。
住所以外にも土地を示す番号のようなものがあることなども、初耳の知識で色々世の中には自分の知らないことが色々あるのだなと、変な意味で関心。
でも途中正直眠かったです(笑)
家に関する瑕疵的な部分の説明は非常に重要ということで、しっかり聞いていましたがここは家の内覧時に大体聞いていたので問題なし。
おまけに100万円割引してもらっていたので、ここに関してはまあ「何かあったら、割引したお金で修理してね」ということだったのでしょう。
ただここで問題になったのが、「容積率をオーバーしてしまっているので、登記関係の費用が結構掛かりそうだ」ということ。
そしてそのお陰で「住宅ローンが特定の金融機関でしか借りられない」ということでした。
今になって考えると、それは本当だったのか?という気もしてきますが、やはりこの時点では不動産のことなどほぼ知識がなかったので、不動産屋の言うことをそのまま信じるしかなかったのです。

まあともあれ重要事項説明は宅建資格を持つ不動産屋の方の立ち会いのもとで無事終了し、いよいよお金も支払ったので、後戻りもできなくなりました。

住宅ローン本契約のための面談とは

これで自分的にはローンの審査もおりたし、あとは引っ越しとアパートの客付けだなーと思っていたのですが、やっぱり家を買うのには時間も手間もかかります。

少し時間が空いて、今度は住宅ローンの本審査のための手続きが必要になりました。
重要事項説明を行ったのが2月頭であり、2月10日頃に住宅ローン本申込みのための書類が送られてきました。
このあたりは不動産屋の担当が全部行ってくれるので、自分が言われるがままにするだけで、特に難しいことはなかったです。

本申込はほとんど形式的なものであり、事前審査の時点で、ほぼ決まっているというのも不動産屋に聞いていました。
まあ人によって違うのかもしれませんが。

書類に必要事項を記入。
書類と課税証明書、通帳のコピーを同封しました。

数日後には本審査通過との連絡ももらい、晴れてこれでほぼ購入のめどがたちました。

ただ住宅ローンの本契約をするために、金融機関での面談が必要とのこと。
私が借りることになったのは、協同住宅ローンという会社です。
会社を休んで本社まで向かい、2月末に担当者と面談を行いました。

持参したのは 健康保険証、運転免許証、実印、返済予定口座の通帳です。
聞かれた内容としては現在の勤務状況や家族のこと、家の状態などでまあ世間話に毛が生えた程度のこと。
行く前が「もしかして変なことを言うと、融資が下りなくなるのかとも懸念していましたが、全くそんなことがなく、まあ融資先の人間がどんなものかを、金融機関が知っておきたいから、程度の理由であったようです。

不動産屋も「心配しなくていいですよ」とは事前に言ってくれていたのですが、不動産屋から連絡が来るまでは「失態しなかったかな」と、ちょっと不安な気持ちになっていましたね。

と、まあ家を買うまでの手続きは基本的にほぼここで終わり。
協同住宅ローンに行ったのが、2月末でしたか一ヶ月半ほどかかったことになります。

時系列で書き出すと、

1月上旬:初回内覧
1月中旬:家族、両親を連れての2回目の内覧
1月下旬:資金計画のため不動産屋との面談、同時に事前審査申し込み
1月末:事前審査通過
2月頭:売買契約、重要事項説明及び手付金の支払い
2月上旬:本申込手続き
2月中旬:本審査通過
2月末:面談 となります。

普通に中古住宅を買う人はこの程度のやり取りや手続きで終わりでしょうが、我が家の場合は 「容積率をオーバーしていたので、その関係でお金が結構かかった」 「アパートが3部屋あったので、その部屋の募集も平行して行っていた」というちょっと普通の中古住宅とは異なる点もありました。

次回はまず「容積率オーバーに伴う登記関係の処理や支払い」についてお話したいと思います。

妻と子供&両親を連れて2度目の内見

妻と親の説得、そして再内覧

1人で1回目の内覧を行った記事はこちら。

自分の中ではまさに「住居として求める条件」「収入を得られる家」の両方の要素を満たした中古住宅として、満足の行くものでした。
これまで内覧をしてきた家よりも作りも良く、お金をかけて建てられた家だと言うのもひと目で分かるほど。
中古住宅と一口に言ってもまさにピンからキリまであるということでしょう。

自分の中では購入に対する意欲がぐっと高まったので、次は家族や身内を説得する必要が出てきます。

妻に対しては「専業主婦で子育てに専念できること」をアピール

家に帰るとまず妻に報告をすることになります。

妻は新宿の職場で働いており、時短勤務だったので、子供を保育園に5時には迎えに行けていたのですが、時短勤務も3月いっぱいで切れることになる、ある意味でタイムリミットが迫っていたともいえます。
4月までに何らかの対処を行なわないと、保育園に迎えに行けるのも7時前になってしまい、子供が可哀想、かつ家事の負担も増えるな、と私もなんとかしたいと常々思っていたのです。

そこで新しく見てきた家が良かったことを、写真とマイソクを見せて説明。

家は坂の上にあるが、まあ徒歩10分以内なので歩けない距離ではないし、当分車は買わないとしても、電動自転車があれば買い物には不便はないだろうと話しました。

賃貸が3部屋あれば、今妻の稼ぎで家に入れてもらっているお金も賄うことができるだろうし、専業主婦になれば保育園代もかからないので、家計的には今より好転するだろうと数字で説明をしました。

妻にとっても悪い話ではなく、やはりできれば3歳までは子供は家で育てたいという希望もあったので、まずは再度の内覧に同意。翌週の週末に見に行こうという話になりました。

親への説得は、立地、貯蓄の予定などをExcelで作成し、説明

次に必要になったのは、私の親への説明です。

それなりに貯金はしていたのですが、まあ親にもらえるものはもらっておこうと思ったので(笑)。
一応それまでに「家を買うときは少しは出してやるよ」という言質は取っていました」ただそれは同時に「俺の行きやすい場所に買えよ」という意思の裏返しということも理解したので、実家のある神奈川西部から通いやすい場所ならば、親も同意してくれるだろうと思っていました。

実はこの前に東京東部でそこそこの条件の家を見つけたこともあったのですが、低価格なかわりにローンが組めない物件でした。
そこで親にまとまった金を借りて、毎月利子無しで返済できないかと相談したことがあったのですが、そのときは取り尽く島もなく却下されたこともあったのです。

今回は親も電車1本で来ることができる場所であり、車を利用しても1時間程度、駐車スペースもあるので交通面ではまったく問題ありません。

ただ親は「2020年のオリンピック以降に不動産価格が下がると言われているから、その後でもいいんじゃないか」と週刊誌の受け売りのような自説を展開し、なかなか家の購入にOKを出してくれていませんでした。

そこで私も今回は本気だということをわかってもらうために、Excelで2016年に家を勝った場合と、2019年まで賃貸で過ごし、その後家を購入した場合の貯蓄額のシミュレーションを作成。

家を買うのを先延ばしにした場合は、毎月の家の購入のための貯金とともに、毎月の家賃がかかるので結局住居費は毎月20万円ほど必要になる。
しかし家を購入してしまえば、支払いはローンの返済として毎月住居費が10万円ほどになるので、子供の教育資金などの貯金を本格的にできるようになることをアピール。
さらに賃貸収入も得られるので妻は専業主婦に専念でき、教育面でも良い効果があること、家が近くなるので孫の顔を見せられる機会が増えること、最終的に2025年時点の想定貯蓄額で1000万円以上の差が出ることを見せ、理屈と情の両面で親を攻め立てました(笑)。

土曜日に内覧し、この資料を夜に作成、日曜に親にプレゼンに行きました。

この執念のアピールに頑固な親も陥落。
その場で了解をもらって、資金の支援についても約束を結び、両親も翌週末に内覧をしたいということで、私の家族と私の両親で二回目の内覧に赴きました。

余談ですがこのときは帰ってきた後に、親の説得ができたことで祝杯を上げました。

妻と子供・両親を連れての二回目の内覧

そして月曜に不動産屋に対して「今度は自分の家族と両親も連れて内覧を行いたい」との連絡をして、日曜日に売り主の方の了解が取れたので、再度不動産屋に赴いて車で言質へ向かいました。

前回は大人一人でしたが今度は大人4人ということで、先方の負担も大きくなることを考え、なんとこちらで頼んでもいないのに、親が手土産として地元の名産である牛肉を持参。
手土産を持っていったことで売り主の奥様も感動されていました。

2回目もご主人が多忙ということで、奥様のみでしたが、両親と年齢が違うということで意気投合し、売り主の方のお子さんも同年代ということで、それぞれ話が弾んでいました。

妻が気にしていたのはやはり子育て環境面。
普段の買い物ができる場所、公園があるのか、幼稚園や保育園はどうなのかを言うことを不動産屋に細かく聞いていました。

私の父も高校の教師をしていたため、教育面には関心が強く、「もしここに住むのなら、高校はどこがあるな」という方面まで先の考えを持ち、その言葉を聞くと家の住環境に納得がいっていた模様。

住居スペースも十分に確保されており、周辺の家の様子を見ても閑静な住宅地で治安も良さそうだということで、大変気に入ってくれました。

特にリビングが広く、一端が午後であったため陽射しが燦々と降り注ぐ様子が気に入ったようであり、「これなら住みやすいよね、うちよりもいいね」と母親も太鼓判を押してくれました。

子供も嬉々として家の中を駆け回り、面積で言えばこれまでより数倍に広くなるであろう我が家候補に満足。
それまでの家がリビングらしい部屋もない家だったので、親としても実は「孫が狭い家で育つのが可哀想」という思いは持っていたようです。

その他水まわりやキッチン、収納なども確認し妻も親も納得。

内覧を追えた後喫茶店で話をしましたが「これでこのお値段ならお得じゃないか」と家の購入に改めて納得してくれました。

嬉しい誤算

不動産屋に翌日「家の購入に進みたい」との旨を伝え、まずは申込金を支払う手続きをすすめるために、更に週末に行くことに。

その翌日に売り主の方から「おみやげを頂いたし、大変気に入ってくれたようだったので、100万円の値引きをしたい、このお金で細かい場所の修繕をしてください」とのご連絡がありました。
親が持ってきてくれた手土産が思わぬ効果を発揮してくれたのです。

また1回目の内覧で私が大変気に入っていたので、2回目の内覧時、親や妻に「ここはこうなっていて、だからいいんだよ」と大げさなぐらいにアピールをしていたのを聞いてくれたいたのでしょうか。

もし中古住宅の購入を考えて、内覧に行く方に是非アドバイスしたいのですが、まさに手土産は海老で鯛を釣るような効果がある時があります!
お互い気持ち良い取引をするために、本当に気に入ったならば賞賛の言葉は惜しみなくかけるようにしましょう!
ただしとくに値引きがないことももちろんあります(笑)

 

実際にアパートを見学に行ってみた(物件内見)

前回はSUUMO上での物件選びについてお話をしました。

 

予算、広さ、場所と申し分ない物件を新年早々発見。
しかしネックになっていたのは築年数25年以上という点でした。
ただ中古物件は築年数以上に、家の状態の善し悪しは売り主の管理が影響するのもまた真理です。

内覧当日は物件と隣駅にある不動産屋まで赴いてから、車で現地へ。

営業マンの方と車の中で世間話を少々。
先方に聞かれたのは、「今東京の東側に住んでいるのに、神奈川の家は遠くないか」という点でした。
やはり、冷やかしで見に来ているのか、本気で探しているのか、こちらの本気度は気になるようです。

その点については「今の職場が東京東部とここのちょうど中間地点なので、通勤時間は変わらない、それでいて実家に近くなるので、親に来てもらうのにも丁度よい」ということで納得をしていました。

賃貸併用アパートの周辺環境をチェック

車の移動の中で気になるのは、やはり最寄り駅周辺の環境とお店などでしょう。

毎日使うであろうスーパーや何かと使い勝手の良い100円ショップ。
その他にも、ホームセンターとか、クリーニング店とか、本屋とかコンビニ、飲食店も必要ですし、役所や郵便局。
気にならない人はいないですよね。

その点は、車内でルートを見ながらなんとなくチェックしました。

後は駅からのルートと家のある場所。
隣駅から車で行ったのもで、最寄りからのルートはその時点では正確なものは良くはわからなかったのですが、結構坂を登っていったので、「ちょっと大変かもな…」という印象はありますした。

ただ、駅周りに日常の買い物ができる場所は大体ありましたし、大きなものを買うときは、隣駅などに週末に行けばいいだろうという感じでした。

大学時代に何度か来たことがある駅ではありましたが、改めて見ると「意外といろいろな店があったんだな」と見直しました。

家の周りは完全な住宅街で丘の上。
これまで平地に住んでいて、コンビニが徒歩すぐの場所だったので、そこだけは不便でしたけど、まあ一軒家を買うならば、そうなるのはある程度織り込み済みでした。

家の中で特に注意して確認した部分とは

そして、目的の賃貸併用アパートに到着。

外観をざっと見た感じでは塗装剥がれはなく、すぐに塗装が必要な感じではありませんでした。
ただ屋根は遠目から見ても色が古ぼけており、多分家を買ってから一度も塗装をしていないのでは、とは思いました。

駐車スペースは2台あり十分な広さ。
ただ屋根はありません。

家主は奥さんのみ在宅でした。
ご主人は60を過ぎた現在でも現役でバリバリと仕事をされているそうです。
出張なども多く、あまり家に帰ってこないため、引っ越しも一任されているとのことでした。

独立されたお子さんが湘南の方に住んでおり、その近くで先のことを考えて住みたいのが売却を考えた直接の理由ということも聞けました。

そのため、売却期日が切迫しているわけではなかったようです。
むしろまだ家の購入は決まっていないということでした。

大変品の良い方で、家の中を見たときも「これまで綺麗に使ってきたんだろうな」というのが率直な気持ちでした。

インテリアにもこだわっており、ピアノなども置いてあってはっきり言って上流家庭。
まさに「金持ちの家だ・・・!」という感じです。

階段の手すりなどにも彫刻が施してあり、リビングには大きな鏡で部屋を広く見せるような作り。
ガラスケースなども備え付けであり、子供の写真やちょっとした置物などがたくさんおいてありました。

ご主人の寝室、奥様の寝室を見せていただき、プライベートな部分もしっかりと見せていただいけたのも好印象。

水回りは中古住宅を買うとほぼリフォームをすることになると思うのですが、風呂もトイレも5年以内に替えたばかりということで、この部分がリフォーム不要だったのも大きいポイントです。

もちろん窓の立て付けや、洗面所のお湯が出ない、シャワーの交換が必要など不備はいくつかありました。

ただしいずれも大した不備ではなく、数万円以内で直せるものなので、全交換が必要なものと比較すれば、気にもなりません。

そして気になっていた3階の部屋。
非常に大きなワンルームに納戸が2部屋。
趣味の部屋として使うのに最適で、結構コレクションが多い自分にとっては大変魅力的なスペースです。

ただここで問題が一つ。
屋根裏部屋として作った部屋なので、床面積に含まれてない部分があり、登記のし直しが必要であり土地に対して容積率オーバーにもなるということ。
その時の自分の知識ではよくわからなかったのですが、後々ここで結構意外に費用がかかることになります。

なにはともあれ、出窓や洗面所の扇風機、3階の天窓など精緻を凝らした作りになっており、自分の中では「これは当たりだ!」という気持ちでいっぱいだったのです。

住人が3部屋中一人だけ!その理由とは?

そしてマイソクに「3部屋中一部屋のみ賃貸中」という記載があったので、その理由も必ず確認をしておきたいところでした。
部屋の状態が悪くてとても人に貸し出せないようでは、収益を得られる物件という、家の購入条件を満たせないことになります。

不動産屋から、奥さんにそのことを聞いてもらいましたが、結局「数年前から売却を検討していたので、入居者がいると売りづらいと思い、退去後に募集をしていなかった」ということでした。

部屋の状態は十分に貸し出せるような綺麗さであり、特に角部屋は広めでそれぞれ洗濯物干し場もきちんと確保してあるので、周辺のアパートなどと比べても遜色のあるものではなかったです。

壁紙などもきっちり手入れをされていたので、築30年には見えない綺麗さでした。

ただユニットバスであることは一つの懸念材料であり、後々色々考えなくてはいけないことになります。

あと洗濯機置場も外であり「部屋が広く使える」メリットはありますが、人気の面で言うといまいちかなと思わされました。

唯一住んでいる人はもう20年近く住んでおり、特に出ていく予定もないのでそこはオーナーチェンジ扱いになるだろうということでした。
ずっと住んでくれていて、先も住んでくれそうなのはこちらとしてもありがたい話でした。

内覧時は売主の人柄も重要と実感

内装の綺麗さ、外観も無難、空き部屋があった理由も納得で、かなり私の中でも購入に心が揺れ動いていました。

特に奥様の人柄が大変に素晴らしく、住まいを大事に使われていたことが、挙動から伝わってきましたし、いろいろな話を聞いても嫌な顔ひとつされずに、包み隠さず話してくれました。

内覧時の対応は非常に重要だと、本などにも書いてありますが「この人からなら家を買ってもいいな」と思わせることは、大変重要だと実感させられました。

もちろん自分も同様に誠意のある対応をし、「この人ならば家を売ってもいいな」と思われるように努めることも重要だと思います。

家の中ももちろん内覧に際して、掃除や整理をしたのでしょうが、普段使いのものからしてきちんと収納部分までしっかり分類して整理されていたので、買ってみた後に「何だこれは!」ということはないだろう、と信用に足る方でした。

ここまででほぼ自分の中では購入の意志が決定。後は家族と親の説得です!

 

私が賃貸併用住宅を購入したきっかけ

賃貸併用住宅購入のきっかけ

私が住宅購入を考えたきっかけですが、子供が家の中を歩き回る程度の成長を見せるようになり、都内で借りていて3DKのマンションではいかにも手狭になってきていました。

特にリビングが狭いのが不満であり、子供が走っても危険がないような大きめのリビングのある家に住みたいと思うようになり、2015年頃から中古住宅を中心に、SUUMOやat homeなどの不動産サイトで家を探していました。

もちろん漠然と「30代後半にはマイホーム欲しいよな…」という気持は若い頃からありましたが、具体的に「欲しい」から「必要」に変わったのは子供の成長が要因だったと思います。

その他にも会社へはドアからドアへ1時間以内に行けること、新宿まで電車30分程度で行ける程度の距離であることをエリアとして定めていました。
これは毎日通勤することを考えると、譲れない条件でした。

さらに新宿から距離のない場所ならば、双方の実家から中間地点だろうという考えもありました。
これは子供の面倒を見てもらう、という下心と、孫の顔を見せるため、という親孝行の気持ちも含んだものです。

賃貸併用住宅に何を求めていたか

さらにもう一点、私が家探しの条件にしていたのが、何かしら稼ぎを生み出せる家であることです。

子供を保育園に預け、妻が新宿近くの職場で時短勤務という形で仕事をしていたのですが、新宿から30分以内の場所を探すとはいえ、このタイミングで引っ越しをすると保育園に預けられる可能性は薄く、仕事をやめざるを得ない状況に追い込まれることは想定していました。

しかし育児にはお金がかかりますし、今後2人目の子供も欲しいという夫婦共通の希望もありました。

そのため私の方で大きめの家を買い、居住スペース以外に、何かしら空いているスペースを使って収益を生み出せないかと考えていました。

その案として飲食店、スタジオ、自宅でカルチャー教室などの候補もありましたが、なかなか具体的なアイデアは生み出せていない状況でした。

また新宿からそれほど距離のない場所で、家はできるだけ大きい家が良いとなると、当然サラリーマンの稼ぎでは新築はなかなか手が出ないので、中古を中心に探していました。

主に家を探すときの条件は予算である4500万円以内、新宿に通じる路線で検索を行い、家の面積が150平方メートルであることを条件に設定していました。

それなりに収益物件は見つかるものの、家の部分の面積が狭いものが多く、またビルやマンションになると築年数が古いものは管理費や修繕費が非常に高いので、実質的に6~7000万円級の買い物になってしまい、かなり返済に苦労しそうだということで、これだ!という物件に巡り合うまでにはなかなか至らなかったのです。

条件を満たすちん賃貸併用住宅物件を発見!

しかし今年の1月、SUUMOで上記の条件で検索をしていた時に、これは!という賃貸併用住宅の収益物件を見つけることができました。

職場へは電車の乗り換え1回で通うことも可能で、電車に乗る時間は30分未満、ドアからドアの所要時間も1時間弱、新宿へも30分以内で行くことが可能、駅からの距離も徒歩10分以内で問題なし。

そして最も気にしていた収益性ですが、アパートが1階に3室付いており、そこから家賃収入を得ることが可能と書いてありました。

2階部分と3階部分が居住スペースになっており、2階は17畳のLDKとリビングの広さも十分で、寝室や子供部屋にできる部屋もある家です。

更に3階は屋根裏部屋ということでしたが、マイソクを見る限り実質的に18畳の非常に広いワンルーム。天井の高さも2メートルほどあり居室として使えるものとありました。

2階と3階を合わせれば自宅部分の広さも120平方メートル以上あるということで、家部分の広さも問題なし。

さらに価格も3980万円と予算内ということで、自分が希望していた条件をすべて叶えてくれるものでした。

ただし、多少ネックになっていたのは築年数が25年以上とかなりの古い物件であること。

それ以前にも何度か内覧をした物件はあったのですが、築25年以上の物件を見たときは「これはリフォームをしないと、とても住めたものではないな…」と感じるものばかりだったのです。

不動産屋にもリフォーム込みプランを提示され、リフォームだけで予算1000万円ということがありました。

しかし、この物件はマイソクの写真で見た限りは、外観の状態も悪くなくとりあえず百聞は一見にしかずで、行って見てみようという気にさせてくれる程度の状態であったことも確かです。

中古住宅は結局スペックだけで判断するのではなく「その家がお金をかけて作った注文住宅であるかどうか」「持ち主がリフォームなどをしっかりと定期的に行っているか」と言う2点が重要であるとは、それまでの経験で感じ取っていました。

つまり中古住宅は、当たりハズレが大きいだろうと思い「ここは当たりであってくれ!」との希望を込めて不動産屋に連絡をし、内覧に臨みました。

不動産屋からの返事は、年明け早々に情報を公開したばかりであり、幸いにもまだ全く問い合わせはないということでした。

自分から内覧希望日を伝え、当時の住居であった江東区からはかなり距離のある場所ではありましたが、火曜日に連絡をし、週末の土曜に不動産屋に行きました。

 

さて内覧に臨んだ物件は当たりであったのか外れであったのか、そして私がチェックをした部分とはどのような点であったのか、また次でお伝えしたいと思います。